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2008年3月10日

e-taxでらくらく申告→うそでした(笑)

 自営業者にとって2~3月は確定申告の季節である。
 今年は早々に準備をして電子申告e-taxを利用してみた。
 結論から言うと……e-tax 超メンドクセーーーー!!

 e-taxを利用するには……、
0.国税庁のサイトにアクセスし、オンラインで利用開始届出書を提出する(受理までに10日ほどかかる。しかも受理を確認するには自分で国税庁のサイトにアクセスしなければならない)。
 この段階でもうすでにかなり面倒くさく、10日も待たされるといういかにもお役所的な対応にゲンナリ。
1.区役所に出向いて、住民基本台帳カードと電子証明書の発行を申請する(複数の窓口で複数の手続きが必要)。ゲンナリ×2
2.数日後、郵便で自宅へ送られてきた書類を持って、カードと証明書を受け取りに再度区役所へ出向く(複数の窓口で複数の手続きが必要)。ゲンナリ×3
3.その区役所の住基カードに対応したICカードリーダライタを購入する。説明によると、自治体ごとに対応するICカードリーダライタは異なるという。どうしてこんな部分を統一できないのだろう。
 ともかく、ぼくは区役所でもらった対応機種リスト(A4で5枚もある!)を持って、近所のコジマ電気へ買いに行ったのだが、でっかい店なのにICカードリーダは1機種しか売っておらず、しかも店頭に並べられてなくて、奥の棚から持ってきた。ほとんど売れてないんだ
 ちなみにこの区役所でもらった対応機種リストだが、区役所で対応機種をたずねたら、その場でプリントアウトしてくれたものだった。つまりフツーは区役所のホームページで自分で対応機種を確かめたりしてから買いに行かなければいけないのだ。そんな事を知らずにコジマに行っていたら、店頭で途方に暮れていた事になる。
 さて、ここまででやっとハードウェアが全て揃った。すでに半月以上経過しているが、登山で言えばまだ2合目にも達していない。ようやく登山道から山道へ入ったくらいである。そしてこの先にはソフトウェアのインストールという急斜面が待っていた!

4.パソコンにICカードリーダのドライバをインストール
5.続いて公的個人認証用クライアントソフトをインストール。だがここに大きなトラップがあった。クライアントソフトにはVer1.4とVer2.2の2種類のバージョンがあり、マニュアルを読むと、「利用するサービスによってインストールすべきバージョンが違う」とあるが、「e-taxの場合はどちらのバージョンでもいい」とあったので、リストを見て互換性の高いVer1.4をインストールした(これが後で問題となる)。
6.ブラウザに、電子認証に対応したバージョンのJavaプラグインをインストールする。うちのPCにはすでにJavaはインストール済みだったのでここはスルーした(しかしこれもトラップだった→後で問題となる)。
7.ここで「住基カードのJava環境への登録」という謎の作業を手動で行わなければならない。こんなのインストールプログラムが自動でできそうなことなのに。
8.と、ここまででもすでにそーとー面倒くさいが、この後、国税庁のサイトにアクセスし、初期登録という手続きが必要となる。ICカードリーダに住基カードをセットし、初期登録画面でパスワードやら、いちばん最初の手順0番で発行された利用開始届出書の受付番号やらを入力して登録……しようとしたのだがなぜかエラーになってしまう
 よくある質問欄を見ても、お約束のように欲しい情報は得られず、問合せ先に電話をしてみてもなかなかつながらず、ようやくつながったと思ったら、別の電話番号を紹介され、そこでもなかなかつながらず、ようやくつながって担当者と話す事ができた。
9.その担当者との話で、いくつかの点を指摘された。まず公的個人認証用クライアントソフトはVer2.2をインストールしなければダメなのだと言う。ぼくが「マニュアルにはVer1.4でもいいと書いてある」と言うと、「そうですか? 2.2じゃないとだめなんですよ」と軽くスルーされる。なんじゃそりゃああああ!! そもそも最新バージョンで上位互換にしていないというソフトの仕様そのものがダメダメじゃんかよ!!
 さらに、うちのPCに入っているJavaのバージョンを伝えると、「マイナーバージョンが合ってないからインストール済みのものを一度アンインストールしてインストールし直せ」と言う。何とややこしい事にJavaのソフトダウンロードサイトには複数あって、ブラウザにプラグインをインストールするだけの簡易バージョンと、それ以外の機能も含むフルバージョンがあり、それぞれダウンロードするサイトが違っているのだ???
 しかも公的個人認証ポータルサイトから飛ばされるJavaダウンロードのページは英語でいくつものソフトが並んでおり、どれをダウンロードしていいやらチンプンカンプンだ!!
10.とにかく、その兄ちゃんの言う通りに、アンインストール→再起動→インストールを数回繰り返し(その間、電話はつなぎっ放し。電話代はフリーダイヤルじゃないからこっち持ち)、ようやく終了。
 再度、国税庁のサイトにて初期登録を行うと、今度はすんなりと登録が完了した(ちっともすんなりじゃねえーーーー!!)。
 ぼくが兄ちゃんに「こんなのパソコンにかなり詳しい人でも難しいと思いますよ」と皮肉を言うと「ですよねー、今回は詳しい方だったんで説明しやすくて助かりました」などとまるで他人事のように言われてしまった。

 と、ここまでは確定申告を行う前に終えておかなければいけないので、ぼくは何と1か月以上前から手続きを行っていたのだ!! 実は去年、確定申告直前に電子申告にしようと思ったら、上記のような手順が必要だと分かり、あきらめた経緯がある。宣伝では女性がノートパソコンに向かって「e-taxでらくらく申告!」とかやっているのがよけいに腹が立つ。セキュリティを万全にしてるつもりなんだろうけど、使いにくければユーザーは使わない、ということを認識するべきである。
 ちなみにここまで登録を進めるには、国税庁、公的個人認証ポータルサイト、葛飾区役所の3つのホームページを何度も行ったり来たりしなければならないことも書き添えておこう。さらに言えばどのサイトもトップページから欲しい情報にたどり着くまでにはかなりの読解力と探究心が必要で、また一連の作業を行うのにページが分断されているから、いちいちトップページへ戻ったり、サイトマップを参照したりと、まるでダンジョン! 迷ったときの頼みの綱である「よくある質問コーナー」は謎かけに満ち、とにかくかなりの時間楽しませてくれることウケアイだ。特に公的個人認証ポータルサイトは半日たっぷり楽しめるよー/(^o^)\。

11.さて、長々と書いてきたが、ここまではただの準備段階である。本来の申告はこれから始まるのだ。どんだけ準備してるんだよ!!!
 ともかく、ようやくその確定申告の時期がやってきたので、再びICカードリーダをパソコンにつなげ、国税庁のページからオンラインで確定申告書の作成を開始する。
 が! このオンライン申告書作成コーナーの仕様がヘボくて、次の段階に進むたびにブラウザの新しいウインドウがどんどん開いていくので、しまいには10枚以上のウインドウが開いてしまった。その中のどれを消していいのか、また、1つの段階が終了したらどこまで戻ったらいいのか全く分からず、あっちのページを開いたりこっちのページを開いたり……。ハッキリ言ってダメ過ぎ!!
 おまけに去年までの紙の申告書と電子申告書で用語が統一されておらず、意味が通じなかったので葛飾税務署の相談窓口に電話で問い合わせると、応対に出た男性担当者が非常にフレンドリーな人で、まるで友人に接するようなフランクな口調で親切に説明してくれた。「なるほど、よく分かったよ、サンキューベイベー♪」とぼくはお礼を言った。……というのは婉曲な表現で、本当は今どきありえないほど横柄な役人的態度だった。名前も名乗らなかったし。ムカついたので相手の話をさえぎって「あのサ、友達と話してるんじゃないんだから、その言葉遣いもうちょっと何とかならないの!?」と言ったら「アハハ、旦那さん、済みませんね、アハハ、アハハ」とか笑ってごまかして急に卑屈な態度になって、「旦那さんって誰のコトだよ!」と思ってそれがまたムカついた、という素晴らしいサブルーチンまで用意されていた。

12.それでも何とか書き終えて、作成した申告書の送信画面になったときに愕然とした。「支払い元から送られてきた電子源泉徴収票を添付しろ」と書いてある。なにぃぃぃ!! ンなものが必要だなんて今までひとことも聞いてないぞ! どこの出版社もくれなかったし、手元にあるのは郵便で送られてきた紙の源泉徴収票ばかりだ!!
13.「よくある質問」を全て読んでも電子源泉徴収票にはひとことも触れられておらず、ぼくは怒りに震えながら問い合わせ先となっている番号へ電話を掛けた。するとここでもなかなかつながらず→ようやくつながり、プッシュボタンで目的を選択する段階で別の番号へかけろという案内が流される→その番号に電話するとなかなかつながらず→……のコンボを3連チャンでくらい、ようやく電話口に出た担当者はこう言ってのけた。
「あー、それは気にしなくていいですよ」
にゃにぃぃぃ!!
 何とこれは将来、電子申告が普及した場合の事であって、現在は紙で送られてきた源泉徴収票は、電子申告の場合は省略してよい、という事になっていると言うのだ。「そんなことどこにも書いてありませんよ!」と抗議すると、「あーそうですか」と軽くスルーされてしまった。
14.しかし、これで何とかデータを送信して電子申告が終了した。申告が受理されたかどうかはログイン画面で確認できるが、これは単に自動的に受信通知が来ているだけなので、本当に正しい状態で税務署へ渡ったかどうかは全く不明! どこまでもユーザーフレンドリーとはほど遠い仕様なのであった。

 あ、ついでに言っておくと、電子証明書の有効期限は3年間なので、3年ごとに区役所へ行って新たに発行してもらわなければならない。毎年税務署へ行かなくて済むかわりに3年ごとに区役所へ行かなければならない。何度も言うが、これって本当に便利になったのか???

投稿者 黒沢哲哉 : 2008年3月10日 01:37

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コメント

私もやろうかなぁと思ったのですが、リーダーの用意だとか、ソフトのダウンロードだとか面倒だったので、入力するだけして、それをプリントアウトして税務署にいきました。
すると、すべて入力してあるため、待ち時間の5分だけで、あっさい受領(^^)
これが一番早くて楽かも?!

投稿者 saeasa : 2008年4月10日 20:27

>saeasaさん
お返事、超ーーーーー遅くなりましたm(__)m
やっぱりあきらめたクチですか!
これじゃあやる人いませんよね。
しかも申告した書類をプリントアウトしておこうと思ったら、新たにプログラムをインストールして認証してああしてこうして……といろいろやらされそうで断念しました。
ぼくも去年まではプリントアウトして提出してたんですが、そちらの方が何倍も楽ですね!!
ではまた、これに懲りずにぜひコメントしてください!!

投稿者 黒沢哲哉 : 2008年4月24日 23:29

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