見取り図作成難航ついに時間切れ!!
D−DAYは土曜日。祭日でないことも確認済みだ。上陸時間はほとんどの店が開店しているであろう午後2時。そして7時まで5時間を信和中心の取材にあてた。2時間は見取り図の作成にかかったとしても、3時間はゆっくりとお店を見てまわれる計算だ。う〜ん完璧!!
そして訪れた信和中心。開いてる開いてる。しかもここの客の中心である香港の中高生たちはまだ学校が終わっていないらしく、人影もまばらだ。まずエスカレーターで4階へ直行し、見取り図の作成に取りかかろう。
ところが、これが予想外に時間を食うことがわかった。手帳に端から順番に店名をメモっていくのだが、回廊をぐるっと1周して戻ってくると、どうしても辻褄が合わない。店の大きさがまちまちで、店と店が重なっている場所もあるためだ。やむをえず3時間を過ぎた時点で見取り図の作成を中止した。だから2〜4階はほぼ正確だけど、1階と地下には一部あいまいな点があることを正直に申告いたします。ごめんなさい。けど、全くその言いわけをするわけなんだけど、これらの店はしょっちゅうつぶれては新しいテナントが入るということを繰り返していて、決定版の見取り図作成は不可能なのだ。香港で発行されている日本語の香港情報誌「香港通信」が94年10月号で見取り図を載せているが、その時からもすでに3分の1以上の店が入れ替わっている。
今回取材した時点で異常に増殖していたのは、パソコンの海賊版CD−ROMを売る店だ。前回来たときも10軒以上はあったが、これほどではなかった。これらの店はどこも店名が出ておらず、前のテナントの看板が残ったままの店もある。
前回見た、台湾や日本からの正規輸入パソコンソフトを扱っていた店はすでになくなっていた。『バトルオーバー台湾』みたいなシミュレーションソフト、買っとくんだったなぁ。
あと増えたのはアイドル生写真の店。香港では80年代後半をピークにジャパニーズ・アイドルの人気は下火となってしまったが、今は女子中学生を中心に、香港スターの生写真が大ブームなのだ。
うれしかったのは、2階の旧ソ連&ロシアのミリタリーグッズショップ莫斯科専門店≠ェ健在だったこと。今回は軍の放出品に加えて、43分の1スケールミニカーのラインナップが充実していた。
マニアビルは他にもあるぞ!!
今年97年6月30日いっぱいで香港はイギリスから中国に返還される。それが影響してるのかどうかはわからないけど、全体的に物価がかなり上がっていて、信和中心も例外ではなかった。去年60香港ドルで買えたものが今年は80ドルもする。もともとマニアグッズなんて、欲しがる人がいて値段が決まるものだから、人気度によっても、どんどん値は上がる。
そのため最近は、真のコレクターたちは、有名になってしまった信和中心から、香港島の湾仔道沿いの東方188商場≠ノ移動しているという。実はぼくはまだここを訪れたことはないのだが、ここも信和中心と同様マニアショップが集まった雑居ビルだという。香港は狭いので値段的には信和中心とあまり差はないらしいが、まだ荒されてないだけに掘り出し物が見つかる可能性は高いと聞く。次回訪香のおりにはぜひレポートしたい。
夜はお約束で、夜店がひしめく女人街を歩き、上の写真のエアーソフトガンを見つけた。最近はこうした駄玩具は中国製がほとんどだが、これらは香港製。中央のグロックには、何とメーカー名は書かれてないのに電話番号だけ刻印されている(笑)。
ところで香港の街角で得た未確認情報によると、怪しいおもちゃを買うなら下町の文房具屋へ行けという。フェルプスくん、次の任務は返還前に下町探検だ!!
※取材時の交換レートは、HK$114円でした。
参考資料/「香港通信」'94年10月号(パソナプレス刊)