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『ドラえもん のび太の太陽王伝説』 (2000年 東宝作品)

原作/藤子・F・不二雄
監督/芝山努
脚本/岸間信明
作画監督/富永貞義
原作作画/藤子プロ
美術設定/沼井信朗
美術監督/川口正明
音楽/堀井勝美
テーマ音楽/大江千里
声の出演/大山のぶ代、小原乃梨子、緒方恵美、飯塚雅弓、杉山佳寿子、野村道子
カラー ビスタビジョンサイズ ?分
 藤子・F・不二雄亡きあとに作られた、劇場用長編アニメ「ドラえもん」の、『南海大冒険』(1998年)、『宇宙漂流記』(1999年)に続く第3作目。
 ひょんなことから異世界へ迷いこんだのび太とドラえもんは、そこで、マヤナ国の王子ティオと知り合う。そしてそのティオは、何とのび太にそっくりであった。
 のび太とティオはお互いの服を入れ替えて、もう一人の自分を楽しむ。
 しかし、その異世界では、魔女レディナがマヤナ国の乗っ取りを企んでおり、レディナは王国の娘ククを誘拐してしまった。
 ドラえもんたちは力を合わせて敢然とククの救出に向かう!!
 異世界の世界観の作りこみ方や、伏線の張り方もうまく、ごく自然に作品の世界へ入っていける。
 また、のび太とティオが入れ替わるという「王子とこじき」パターンの展開も、ふたりのそれぞれのキャラクターの違いが際立たせていて効果的だ。
 ただ「大長編ドラえもん」シリーズ全体に言えることなんだけど、最後に悪役を倒してからの展開が、今回もワンパターンで残念だった。いつもお決まりのワンパターンなエンディングで、どうしてもここで急速に興味を失ってしまうんだよね。これって非常にもったいないと思うんですけどね。

(2000/04/18)

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『おばあちゃんの思い出』 (2000年 東宝作品)

原作/藤子・F・不二雄
監督/渡辺歩
脚本/藤本信行
作画監督/渡辺 歩
美術監督/明石聖子
音楽/菊池俊輔
声の出演/大山のぶ代、小原乃梨子、野村道子、たてかべ和也、肝付兼太、高村章子
カラー ビスタビジョンサイズ ?分
 同題の原作まんがは、てんとう虫コミックス版「ドラえもん」の第4巻に収録されている、涙ナミダの感動作品だ。
 のび太が、やさしかったおばあちゃんのことを思い出し、今はもう亡くなってしまったおばあちゃんに会いに、タイムマシンで過去へ向かう。
 冒頭で、おばあちゃんにつくろってもらったぬいぐるみが出てきたあたりで、先が分かっているからもう目がウルウルしてきて非常に困った。
 基本的にはオリジナルにないエピソードはそれほど加えられておらず、うまくまとまっている。ただ、前半に登場した花火の燃えかすや、のびたのヒザ小僧に貼られたばんそうこうなど、思わせぶりに登場した小道具が、あとで伏線として生きてくるのかと思ったら何もなかったのはちょっと残念。うまく使えばもっと観客を泣かせることができたのに…って充分泣かされちゃいましたけどね。
 あの原作を、こんなに泣かせる話にしてしまうのはある意味反則である。だって感動することはわかってるんですからね。

(2000/04/18)

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ザ・ドラエモンズ ドキドキ機関車大爆走』 (2000年 東宝作品)

原作/藤子・F・不二雄
監督/錦織博
脚本/池田眞美子
原案協力/寺田憲史
作画監督/高倉佳彦
美術監督/明石聖子
音楽/宮崎慎二
声の出演/難波圭一、白鳥由里、永井一郎、緒方賢一、中尾隆聖、佐藤正治、大山のぶ代
カラー ビスタビジョンサイズ ?分
『ザ・ドラエモンズ』は、ドラえもんとロボット学校の仲間たちが活躍する、アナザー・ドラエモンストーリーだ。
 基本的に幼年向けなので、アクション中心のストーリーはシンプルで先が読めてしまうが、毎回、仲間との友情がテーマとなっている健全なストーリーは見ていて安心できる。

(2000/04/18)


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