監督・脚本/及川 中
主演/中村麻美、菅野美穂、田口トモロヲ
新宿ジョイシネマ3にて公開中(1999/04/09現在)

伊藤潤二『富江・番外編 小指』
(朝日ソノラマ刊「伊藤潤二WORLD」所収)
 細部が見えないとアレだと思ってちょっと画像を大きくしました。回線が重い人、スミマセン。
 ということで『富江』だが、朝日ソノラマの「ハロウィン」に掲載された伊藤潤二のまんがを原作にしたホラー映画である。
 実は、恥かしながら、ぼくは野村くんに言われるまで、伊藤潤二も『富江』も全く知らなかったんだけど、原作まんがの方はすでにかなり人気なんだそうだ。確かに70年代に流行したホラーコミックの感覚があって、なかなかぼく好みな感じである。これはぜひじっくり読んでみなくちゃ。
 そして映画の方も、当初はレイトショーで1日1回のみの上映だったのが、評判が良かったために1日2回の上映になったのだとか。そいつは期待が高まる。

 ホラー映画やパニック映画は、コトが起こるまでの何も起こらない時間をどうやって埋めていくかが演出の見せ所で、その点この作品は、空間の使い方や、主人公の顔をもったいぶってなかなか見せないところなど、けっこう引き込まれていく。
 ところがそうやってきわめて論理的・理性的に展開していたのが、中盤、主人公の富江が正体を表わすあたりから、恐怖イメージを不連続で見せるシュールな演出に変質してしまう。この辺のつなぎ方のアンバランスさが残念だったなー。
 配役に関しては、菅野美穂の富江が、原作の絵にイメージが似ているし、かわいい声と爬虫類的な冷たい目がホラー向きでナイスキャスティング(彼女は前にTVでイグアナ娘を演じたこともあるし(笑))。それと、田口トモロヲ演じる刑事は、「こんな刑事、いないよなー」と思いながらも、次に何をやらかすか目が離せない「脱力した狂気」とでもいうような曰く言い難い不気味さが、『セーラー服と機関銃』の頃の柄本明みたいでイイ味出してましたね。

 映画の後は、Mさんの案内で、歌舞伎町一番街のバンタイというタイ料理屋でエスニック料理をいただきました。ぼくは初めての店だったんだけど、本格的な味付けが good !! チョリソーのようなソーセージが入った激辛サラダがウマかったぞ。タイ料理の店は、最近はあちこちにあってぼくも何軒も行ったけど、ハズレの店の方が少ない。まだまだうまい店があるに違いないと思うと居ても立ってもいられないよね。

 あー何書いてんだろう。読み返してみたらヒドイ文章(笑)。ま、いっか。


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