小学館版 学習まんが人物館シリーズ

虫のことばを聞いた詩人
ファーブル
- J H Fabre -

監修/三木 卓、
作家
作画/あべさより、シナリオ/黒沢哲哉

 子供のころは、ぼくの生まれ育った葛飾区にも昆虫は無数にいました。しかし最近は蝶はほとんど見なくなってしまったし、セミの声も年々減っているような気がします。この仕事はそんなぼく自身の少年時代を思い出させてくれる仕事でした。
 夏、セミの声を聞きながら筆を起こし、秋、こおろぎの鳴く夜にまとめあげたのが本書です。完成した作品は、あべ先生の作画によって軽快なテンポのまんがになり、とても楽しいファーブル先生が生まれました。(黒沢

 ぼくも「昆虫記」を読んでもらったときには、とてもおどろきました。
 あの昆虫たちにこんなすごい生活があって、かれらはこんなことをしながら生きている。そう思うと、窓の外の世界がとほうもなく広く深くなったような気がしたのです。
 そして外へ出てみると、今までまったく気づかなかったトックリバチの巣が、ほんとうに見えてきたりするではありませんか。そのときのおどろきを忘れません。(解説「ファーブルの語りかけるもの」三木 卓 より)

96/09/20発行 小学館 本体価格:854円 ISBN4-09-270006-7


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