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『ロッタちゃん はじめてのおつかい』 (1993年 スウェーデン作品)

原題/LOTTA FLYTTAR
監督/ヨハンナ・ハルド
製作/ワルデマル・ベルゲンダール
原作/アストリッド・リンドグレーン
脚本/ヨハンナ・ハルド
撮影/オーロフ・ヨンソン
美術/ラッセ・ヴェストフェルト
音楽/ステファン・ニルソン
衣装/インゲル・ペーション
出演/グレテ・ハヴネショルド、ベアトリス・イェールオース、リン・グロッペスタード、マルティン・アンデション、クラース・マルムベリー、マルグレット・ヴェイヴェルス
カラー ビスタビジョンサイズ 86分
 6歳の少女ロッタちゃんの何気ない日常を描いたファミリームービー。前評判もよく、テレビで芸能人が話題にするなど、人気映画だったようなので期待していたのだが、シナリオがいまいち安易でちょっとガッカリ。一見、少女の自然な仕草や行動がとらえられているように見えるが、実際はそこに描かれたエピソードも、少女の行動も、大人が頭の中で考えたとしか思えないわざとらしいエピソードが続く。
 大人たちや兄姉たちが「どうしよう」と悩んでいると、それをロッタちゃんが解決する、というエピソードが2度出てくるのだが、その2度とも同じパターンの繰り返しであり、またロッタが自分でやったというにはあまりにも安易に手に入れた偶然だったりするところはどうしても納得がいかない。
 あいにく原作は読んでいないので、原作はもっといいのだろうか。あるいは、映画化する際に原作の解釈を間違ってしまったのかも知れない。
 画面には全体的にほのぼのとした味わいがあり、ロッタちゃんのムスッとしたキャラクターもなかなかいいだけに、返す返すもシナリオが残念な映画であった。
 続編「ロッタちゃんと赤いじてんしゃ」も録画してあるので、いずれ柴又名画座でも上映したいと思うけど、この2本以外にも、「ロッタちゃん」シリーズには日本未公開作品があるというのは何となくうなづけたりして……。

 うーむ、今回、ちょっと酷評してしまいました。ゴメン!! 最後にフォローしておくと、ストーリーとは別の部分でこの映画が好きだという人がいるのもある意味で納得できる作品ではありますで、もしもこれからこの映画を見る機会があったら、ぼくの意見だけで見るのをやめてしまうのは損と言うものです。まー、それは何もこの映画に限ったことじゃないですけどね。

(2001/05/28)


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